藍島ジオツアー番外編

先日、小倉沖の藍島(あいのしま)へ初めて行きました。

小学生くらいの頃(ン十年前)に行ったかもしれませんが、忘れましたw

藍島の手前の馬島には海水浴に行ってたことを覚えてるんですが。

 

一人ではなく、いのちのたび博物館のジオツアーという、

自然史と歴史をごっちゃに学ぶ遠足に抽選で当たったので参加したのです。

 

そのツアーの始めのこと。

 

初めて乗り込んだ小倉港から藍島へ行くフェリーで、おかしな人に会いました。

 

 

もじゃもじゃの金髪で両耳に銀のピアスをした同年代らしき中年男性が、おじいちゃんと釣りやら島の話をしていたんです。

 

フェリーといっても小型だし、2階建ての上の甲板は30人も乗ったらギューギューw 

35分の航海のうち、半分のところで馬島に着いたら釣り客を降ろして、すぐ藍島へ向かう行程。

 

馬島で釣り客が10人ほどドドドッと降りたので、立っていた私は運よく座れました。

 

3人座れるベンチに、おじいちゃんを挟んで向こうに座ってた、その金髪のにいちゃんは満面の笑みでいろいろ話しかけてくれてたんです。

 

変な人じゃなさそうだし、一人で来てたようなので、

まぁいいかぁと楽しく話してるうちに島へ着きました。

 

「じゃ、いい一日を!!」とかなんとか、外国人みたいな

「Have a good day!」のノリで手を振られ、別れました。

 

 

私たちツアーの一行は、スタッフ含めて30人程度。

そのうち小学生が10人くらいのファミリー層がメイン。

10人くらいはスタッフなどおじさんばかり。

だから、端から見たらおもしろい団体だったんじゃないのかなw

 

その一行が持参したお弁当を食べた後、

潮が引いて遺跡が観れる浅瀬へ渡れるまでの30分間ほど、化石ならぬメノウが採れるって話を聞いて、

みんなが砂浜を舐めるように見ていた、そのとき!

 

ふと顔を上げたら、例の金髪のにいちゃん(おいちゃん?)が、釣竿を一本左手にヒョイと掲げたまま、

ヒョイヒョイヒョイって長い砂浜をこちらへ走ってやってくるではありませんか。

 

ヤツだ!? 

と思った私は、ちょっと帽子を目深にかぶって知らんふりしました。(なぜだw)

 

私たちの前を軽快に通り過ぎて、

潮が引くのを待っているその海岸線の向こうへ走って行ったと思ったら、

またすぐ戻ってきて、今度は少し年上の還暦過ぎくらいのおじさんと

一緒にニコニコしながら歩いて行きました。

 

 

フェリーで話していたとき、

あれやこれや装備しなくても、

「釣りなんか、格好つけなくてもできるし楽しいもんですよねー」と

手振り身振りで笑い飛ばしていたとおり、

にいちゃんは軽装で、ただのTシャツとジーパン。

 

めっちゃ楽しそうに浅瀬を歩く二人が、

釣りバカ日誌に見えました。

 

熱射病になりそうなほどお天気よかったし、

浅瀬で気の早い海水浴してる人たちを目の前に、

一行は砂浜をメノウ探しで汗流しながら練り歩いてるし、

にいちゃんたちはすごい笑顔で釣りに行ってたし、

幸せってこういうことをいうのかなって。

 

私は宝石に縁がないようで全然見つからなかったし、

そもそも全然興味がありませんでしたから、ただの休憩時間でしたが、

そのときばかりは一人で笑ってたので、

そんな私に気づいた人は本当に変な人と思ったにちがいないw

 

 

 

<おまけ>

メノウ探しの前、午前中の話。

 

大昔の密貿易船が近づいたときに、

小倉へ狼煙(のろし)ならぬ大旗を掲げたとされる遺跡に行きました。

 

その遺跡の後ろ側に、

めっちゃ珍しいチョウチョが飛んできたらしく、

それを見つけたガイドが「オォッ」て叫んだら、

カメラ持ってたおじさんたちが一斉にそっちへ移動w

 

もうね、チョウチョがいいモデルでポージングしてくれてたのか、

遺跡そっちのけでシャッター切ってるんですよwww

私は腹を抱えて笑いました。

 

 

化石や恐竜に詳しい小学生相手にプロの学芸員さんたちが舌を巻いて説明したり、

可愛いリアクションに大笑いしたり。

 

いつもは書類や組織相手に難しい顔してる(と思われる)大人たちも、

とってもとってもいい笑顔でした。

 

熊本のように地震や災害を被ったりしますが、自然は偉大だとつくづく思います。

海や山、いや、自然って本当にありがたいですね。

 

ココだけの話はもちろん、あの日の太陽のような、

みんなの笑顔が心に残ったツアーでした^^